【2022年最新】教員になる人が事前に習得しておくべきこと

投稿日:2021/11/04 最終更新日:2022/10/08

【2022年最新】教員になる人が事前に習得しておくべきこと

これから教員になりたいなと思っているそこのあなた。

教員になる前にやっておいた方がいいことと言えば何だと思いますか?

授業スキルの向上?部活指導?

これらはもちろん大切ですがそれだけではありません。

あくまでも教員は社会人なので、社会人としての必要なスキルも実は結構大切だったりします。

大学の授業でも教えてもらえることではないので、私も教員になって初めてこれやっとけば良かったなと思うことは結構あります。

今回は私の経験則を踏まえて教員になる前に学んでおくと良いことを紹介したいと思います。

結論

結論は以下の4つになります。

  • Office(Word/Excel/PowerPoint)
  • 電話対応
  • メール処理
  • タスク管理

授業準備はどの範囲を授業するのか明確に決まった段階でやり始めたほうがむしろ効率的なので、ここには入れていません。そもそも、1年経てば授業計画も大きく変わることはよくあるので。

 

それでは、この4つを具体的に解説していきたいと思います。

Office(Word/Excel/PowerPoint)

Office

教員の事務作業で地味に最も多いのが書類作成です。

教員の仕事をイメージすると大体授業や部活動の指導をしている印象が強いので、
授業準備や部活動の指導がメインなのでは?と考える人が多いと思います。

実際に授業や担任業務、生徒対応、部活動など幅広く業務を行いますが、それ以外は基本的に職員室で書類作成をしています。

例えば、保護者向けに配布するクラス通信や行事案内、学期ごとのスケジュール、職員会議の配布資料、名簿作成など場合によっては普通の会社員よりも資料を作る機会が多いのではないでしょうか。

でも、Wordで卒業論文を書くことがあっても、大学生でExcelやPowerPointを使って名簿や会議資料を作る機会なんで中々ないはずです。

近頃ではiPadを支給される学校もあり、中にはMicrosoftやGoogleといったアンケート作成ツールを使用することもあります。

なので、今のうちにWord・Excel・PowerPointの基本的な操作とよく使用するワードなどを覚えておきましょう。

 

まず、Wordに関して学んでおくべきことは、尊敬語や謙譲語の使い方です。

教員の作成する文書はかなり固い文章で書かなければいけないので、時候の挨拶や敬語、日付の位置などかなり細かく指摘をされます

文書の書き方や構成自体は職場ごとに違う部分もあるため、教員になってから覚えればいいですが、
尊敬語や謙譲語の正しい使い方や時候の挨拶などはどこでも使うはずなのでぜひ覚えておきましょう。

時候の挨拶|手紙の書き方大辞典
https://www.letter110.net/zikounoaisatsu/

第四話「間違いやすい敬語(1)~尊敬語 VS 謙譲語I」|文化庁https://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kokugo_shisaku/keigo/chapter4/index.html

 

Excelに関しては、名簿作成や試験結果の記録などで表を作成することがあるため、ANDやOR、AVERAGE、SUMなどの基本的な関数の使い方は覚えておきましょう。
Excelは直感的に操作しやすいものであるため、関数はそこまで難易度が高くないので安心してください。

あとはセルの大きさ調整や他の人が見て視認しやすいデザインなんかも覚えておくと若手だけどすごいなと思ってもらえます。

下記サイトは見やすいExcelのデザインを分かりやすく解説しているのでオススメです。

表グラフ|伝わるデザイン
https://tsutawarudesign.com/miyasuku1.html

 

PowerPointに関しては、見やすいデザインのサンプルを見ておきましょう。

正直PowerPointは使う場面が限られてますが、会議や授業で使用するときもありテキストを並べるだけになると伝わりにくくなってしまうアプリケーションです。

なので、綺麗な資料作りが大切です。

例えば、以下のことを理解しておくと簡単に視認しやすい資料を作成できます。

  • 棒グラフ,円グラフ,波線グラフの使い分け → それぞれに表現しやすい特徴がある
  • タイトル,テキスト,注釈のフォントサイズを区別 → 文字の大小は目で違いを区別しやすい
  • 配色(使い過ぎに注意) → キツイ色はなるべく避けて黒+2色までくらいがちょうどいい
  • 良いデザインを積極的に真似る

慣れていない時期は変に作り込みすぎて逆に変になってしまうこともありますが、継続すればウケる資料を作れるようになるはずです。

おしゃれな無料パワポデザインテンプレート集|ferret
https://ferret-plus.com/2319

 

もし、時間的な余裕のある人はMOSを受験するのもアリです。

MOS(Microsoft Office Specialist)はOfficeを開発したMicrosoftが運営している国際資格であり、多くの大学で試験を受けることが出来ます。

絶対に必要かと言われればそうではないですが、Officeのより高度な仕様を学ぶことが出来るため、持っておいて損のない資格です。

MOS公式サイト|マイクロソフト オフィス スペシャリスト
https://mos.odyssey-com.co.jp/index.html

電話対応

これはほぼ毎日と言って良いほどやります。

例えばどんな人が学校に電話をかけてくるのかといえば、
保護者や地域住民、出入り業者、他校の教員などが挙げられます。

ちなみに私は初めて地域住民や業者の電話を受けたときは結構緊張して上手く話せませんでした。

しかも、新人のまず覚えるべきことは電話対応だと考える人も多いので、一番最初に電話を取らなければならないという正直面倒くさい仕事をしなければいけません。
(私もよく言われていましたし、取れないときは怒られました・・)

また、学校ではどんな時によく電話がかかってくるのかと言えば、
朝の時間帯は欠席連絡や放課後の保護者からの相談電話などもよく受けることがあります。

そのために電話対応のスキルを身につけておきましょう。

ただ、アルバイトで電話対応をよくする人なら良いですが、中々そんな機会はないですよね?
なので、これだけは覚えておくべきだという電話対応方法をご紹介します。

  • 【参考例】
  • 「はい、〇〇〇学校の〜〜と申します」
  • ーー①「△△先生はいらっしゃいますでしょうか?」ーー
  • ーー②「**についてお伺いしたいんですけど・・」ーー
  • ーー③「ちょっと、うちの子が嫌なことがあったって泣いているんですけど」ーー
  • 「はい、確認いたしますので少々お待ちください。」
  • 保留を押す

まずはこのパターンを覚えましょう。

最初の出だし部分はずっと共通でOKです。変える必要はありません。
そして、要件が①とかであればその場で確認をして電話を繋いでも問題はありません。

しかし、問題は②と③の要件の時です。

教員なりたての新人が学校の予定や行事など実態をよく理解していないといけない内容についてすぐ答えられることはまずありません。

なので、まず必ず「確認いたしますので少々お待ちください」と伝えて保留を押しましょう。

その後に先輩教員に内容を確認して、自分で回答をするか先輩教員に引き継いでもらえればOKです。

④の場合もクレーム案件を予想出来るので、新人が対応してもボコボコにやられます。

なので、電話口でクレームっぽいなと思ったらすぐに「少々お待ちください」→保留をして先輩教員もしくは上長(学年主任や教頭)に相談するのがベストです。

他にも自分では対応しきれないなと思う要件はたくさんあるので無理だけはせず、自分で確実に正しい対応が出来るものだけまずは受け答えをしていきましょう。

そして、間違っても必ずやってはいけないことが2つあります。

  • メモを取らない
  • 曖昧な返答をする

どんな電話だとしても必ずメモは取りましょう

よくやってしまうミスは電話を切った後に何を言っていたか忘れてしまうことです。

これは忙しい時によく起こりがちなミスです。

メモで記録を取っていれば見て確認をすることが出来ますが、取っていない場合は再度折り返し電話をして確認をする必要があります。

これは二度手間ですしかなり失礼な行為なので、絶対にメモを取ることをオススメします。

あとは言われた覚えがないのに必ず伝えたと言われてしまった時にメモが大きな証拠になりますので、自分の身を守るためにもオススメします。

そして、曖昧な返事はやめましょう

例えば、要件を聞いたときに「確かこうだったよな〜」と確証がないのに答えてしまう場合、結果的に合っていれば問題はないですが、間違った場合は大きな問題として責任問題に繋がることもあります。

この場合、事の大きさにも寄りますが本人だけでなく監督者である校長や教頭にも責任が掛かるため、多くの人に迷惑をかけてしまうこともあります。

少しでも答えに自信のない場合は、必ず一度確認をして確証を得てから回答するようにしましょう。

メール処理

メール処理も大事な業務の一つとして行います。

誰からメールが送られてくるのかと言えば、

  • 他校の教員
  • 業者
  • 部活動関連

などが主に多いです。

他校の教員とのメールでは、何かの行事を連携して行うときなどでやり取りすることがあります。業者とのメールは基本的に備品関連の打ち合わせや確認でやり取りをすることが多いです。部活動では、例えば選手登録の名簿を送信するときや他校と練習試合を行うためにメールを利用する機会があります。

ここでは3つを挙げましたが、他にもたくさんの人とメールを使ってやり取りをすることがあります。

つまり、適切なメール処理を覚えることは非常に大切です。

なぜなら、先ほどの電話対応の時と同じですが、教員というだけで誠実な対応をしてくれると期待してしまいます。少しでも適当に対応してしまったときは「やっぱり教員は社会に出たことないからダメだな」と言われてしまうわけです。メール処理ひとつでも「返信めんどくさいから後でいいや」と返信が遅れてしまった時や適当な書き方をしてしまうと印象が最悪になります。

メール処理で覚えておくべきことは2点あります。

  • 即レスで返信する
  • 書き方の型を作る

即レスは絶対心がけましょう。

即レスと言っても、メールが来てから1分以内に返さなければいけないとかいう意味ではありません。授業があった場合やすぐには確認出来ない時に返信することは不可能なので。

目安としては午前中に来たメールは午前中〜昼休みの間に返信するくらいの気持ちでいましょう。

また、添付で提出物が期限付きで指定されているメールが来ることもあります。

結構返信するまでが面倒くさいですが、結局後々になってやることになるので、すぐ処理して返信すると他の業務に影響しにくくなります。

しかし、場合によってはこんなケースもあります。

  • 即レスしたいけど確認がすぐに出来ないし、今日中に返信もできない・・

この場合は、「今日確認出来ないので、後日確認した後にご返信をいたします」という内容を必ず返信しておきましょう。このように対処をすれば、確認をしてからメールがまた来るんだなと相手に安心してもらうことが出来ますし、丁寧な対応を印象として与えられます。 

 

あとは、メール文の型を作るようにしましょう。

作るというよりも一般的にメールには書き方がある程度決まっています。

なので、それをパクって作れば全く問題はありません。

一例を挙げておきますので、これを見てメールを一度作成してみてください。

先程の「今日確認出来ないから、後日確認をして返信する」という内容で作りました。

この例文の中で他のメールでも共通して使うことの出来る部分があるので、赤枠で囲みました。

この赤い部分は固定で使い回しをしていましたので、大体どのメールでも共通化して使うことが出来ていました。

あとは赤枠の付いていない内容部分を丁寧に書けばいいので、そこまで時間をかけずにメール処理を行うことが出来ます。

色んなパターンでのメールの書き方については他の記事で紹介をします。

タスク管理

タスク管理に関しては、授業が日によってバラバラなのでこれという一例を挙げるのは難しいですが、
私の経験談にて課されたタスクを効率的に処理することが可能になった方法をここではお伝えします。

まずは、ノートを買いましょう。

どんなものでもいいです、100均とかコンビニのものでも大丈夫です。

普通に勉強とかで使っていたような大学ノートみたいなものが良いです。

ちなみにスマホでのタスク管理はしないほうがいいです。

なぜなら、教師だからといって無闇に学校内でスマホを触るのは生徒から見て良くないからです。

スマホだと職員室であればいいですが、日中は職員室にいないことの方が多いのでスマホで確認したくても出来ない場面が結構あります。

でも、スマホではなくノートであれば気兼ねなくいつでもチェック出来るという利点が大きいです。

使い方としては、一日1ページを使用します。

実際に私が作っていたスケジューリングノートの例を教えます。

上の余白部分には日付を書いて、いつ書いた内容なのかを後で見返した時に分かりやすくしておきます。

その下に今日やるタスク箇条書きでざっと書いていきます。

ここで優先順位を考えてしまうと余計に時間が掛かるので把握していることを全て書くことが大切です。

これ以上はないという所まで全て書き出したら、次のポイントに分けていきましょう。

  • 今日中でやるべきタスク => ◎
  • 今日中だけど優先度は高くないタスク => ◯
  • 今日でも明日でもいいタスク => △
  • ※マークは各タスクの最初につける

あとは◎→◯→△の順にタスクを処理していくことで、後で「ヤッベ忘れてた」と残業して仕事をするリスクを減らすことが出来ます。
これだけで体感として元々あった残業時間の半分は減らせたと思います。

もうひとつ注意すべき点は、時間でスケジューリングはしない方がいいです。

私の経験上、想定していた時間通りにタスクをこなすことはかなり難しいです。

来客が来たときや急に生徒対応をしなければいけないことも多いので、この時間にしたかったけどできなかったとガッカリすることがたくさんありました。

そして、スケジュールを組んで崩れた時は再調整をしなければいけないので、より時間を消費してしまいます。

なので、空き時間はどこにあるのかくらいで留めておきつつ、何をしなければいけないのかを把握する目的でタスク管理をしましょう。

まとめ

今回のポイントは4つです。

  • Office(Word/Excel/Powerpoint)の基本を覚える
  • 電話対応の基礎を身につける
  • メール返信は即レスして文章は型を作る
  • タスク管理は今のうちにノートで作る

この4つは私が教師になってみて覚えておくべきだったなと思ったことです。

これから教師になろうと思っている大学生の方はぜひ就職するまでの時間を有効的に使って、この4つを意識的に勉強しておくと就職後もあまり困ることなくスタートダッシュができるはずです。

今後もどんどん追記していきますので、気になった時にぜひこの記事を見返してみてください。

以上、「【2022年最新】教員になる人が事前に習得しておくべきこと」でした。