インターネット通信の安全を守るSSLとTLSとは

投稿日:2024/10/25 最終更新日:2024/10/25

インターネット通信の安全を守るSSLとTLSとは

はじめに

インターネットでの情報のやり取りは、私たちの生活において欠かせない存在となっています。

オンラインバンキングやネットショッピング、SNSなど、さまざまなサービスを利用する際には、個人情報や機密情報が安全にやり取りされることが重要です。

この安全な通信を実現するために、SSL(Secure Sockets Layer)やTLS(Transport Layer Security)といった技術が大切な役割を果たしています。

SSLとTLSの違いとは?

SSLとTLSは、インターネットでの通信を暗号化し、安全にデータをやり取りするためのプロトコルですが、厳密にいうと技術的には異なるものです。

SSL(Secure Sockets Layer)

1990年代にNetscape Communicationsによって開発された古いプロトコルです。

SSLはインターネットの初期において、安全な通信手段として広く利用されましたが、その後いくつかのセキュリティ上の問題が明らかになりました。

TLS(Transport Layer Security)

SSLの後継として開発され、SSLの脆弱性を克服し、より安全な通信を実現することを目的としています。

TLSはSSLの機能を引き継ぎながら、より強力な暗号化アルゴリズムや認証方法を取り入れています。

なぜTLSを使うべきなのか?

SSLとTLSの大きな違いは、セキュリティのレベルにあります。

TLSはSSLよりも安全性が高いため、現代のインターネット環境ではTLSの使用が推奨されています。

TLSを選ぶべき理由は以下の通りです。

高いセキュリティ

TLSはインターネット上で最も広く使われている暗号化プロトコルであり、多くのWebブラウザやWebサーバーがTLSをサポートしているため、互換性も非常に高いです。

脆弱性の少ないプロトコル

SSLにはいくつかのセキュリティ脆弱性が発見されており、攻撃を受けるリスクが高まっていますが、TLSはこれらの脆弱性が修正されているため安全に利用できます。

業界標準

TLSはSSLに比べて多くのセキュリティ機能が追加されており、データを第三者の盗聴や改ざんからしっかりと守ることができます。

SSLとTLSの関係性

SSLとTLSは、歴史的な背景からよく混同されることが多々ありますが、SSLとTLSは基本的にインターネット通信の安全性を高めるための技術としては同じものです。

なので、先ほども述べた通り、違いで言えばSSLの上位互換がTLSという認識で問題ないでしょう。

ただ、SSLはインターネット黎明期から存在するため知名度が高く、今でも「SSL/TLS」と呼ばれる事が多いです。

しかし、現在ではTLSを用いた安全性の確保は現在の通信技術においてSSLでは保管しきれない部分がありますので、TLSを主流の技術として認識することが大切です。

HTTPSとSSL/TLSの関係性

HTTPS(Hyper Text Transfer Protocol Secure)は、HTTPにSSL/TLSの暗号化機能を追加したプロトコルです。

HTTPSを使用することで、WebブラウザとWebサーバー間の通信が暗号化され、安全にデータをやり取りすることができます。

例えば、インターネット通信ではネットショッピングやネット銀行などお金が絡む部分については安全な通信が求められます。

そのため、HTTPSは消費者が安全にネットショッピングを行うなど現在の消費システムにおける重要な役割を果たしているわけです。

まとめ

SSLとTLSは、インターネット上の通信を安全に保つための重要な技術です。

TLSはSSLの後継プロトコルであり、より安全な通信を実現するために設計されました。

現代のインターネット環境では、TLSが主流でありHTTPSを通じた通信が推奨されていることを覚えておきましょう。