InternetExplorer(IE)の何がすごかったのか?

投稿日:2022/06/17 最終更新日:2022/06/19

InternetExplorer(IE)の何がすごかったのか?

InternetExplorer(以下、IE)は2022年6月15日(日本時間16日に)サポートが終了して、WEB上から引退となりました。

Internet Explorer 11 はサポートを終了しました。長年のご愛顧ありがとうございました。

今でこそGoogleChromeやIEの後継であるMicrosoftEdge、IOSで言えばSafariなどこの3つだけで全世界の90%以上の人が使用している状況であり、現在IEをメインのブラウザで使っている人はほとんどいないはずです。

色々な問題で使われなくなっていったIEですが、10数年ほど前は世界シェアが約95%もあった時代もあり、ブラウザと言えば「IE」のような時代がありました。

なぜ、10数年ほど前は世界中の人から愛され、淘汰されるにいたったのか、、、

IEの歴史を振り返りつつ、凄かった部分に焦点を当てて振り返りたいと思います。

初めて無料で手に入るブラウザだった

今ではブラウザは無料でダウンロードできるので、当たり前ですが、、、

一昔前の1990年代、当時ブラウザと言えばネットスケープ(Netscape Navigator)たるものが良く使われていました。

ネットスケープは1994年にリリースされたのですが、機能制限の掛けられた無料版を試しに使って、もしいいなと思ったら全機能が使える有料版を買ってね!みたいな形で売られていました。

他に良い機能の兼ね備えているブラウザは他に無かったので、ネットスケープは有料でも多くのユーザーに使われていたのです。

IEも当初は機能を追加するための有料パックのようなものを販売していましたが、Windows95の発売を機にIEが無料で搭載されることとなり、時代は徐々に変わっていきました。

95年以降はインターネットが世界規模のブームとなり、その中でも戦いを続けたIEは2000年代初頭頃には世界のトップシェアを誇るブラウザへと昇りつけていったというわけです。

ブラウザ戦争の生き残り

この話は先ほども説明した内容とかぶるのですが、95年にWindows95が発売されて爆発的なヒットとなったことで世間ではブラウザと言えば「ネットスケープだろ!」「いや、IEだろ!」みたいな論争へと発展していきます。

これを第1次ブラウザ戦争と言います。

ネットスケープ、IE、どちらがブラウザの覇権を握るのか互いにけん制し合い勝負をしていたわけです。

言わずもがな、無料で使えるIEと有料のネットスケープとなれば無料で当時高機能であったIEは大変多くの人に好まれるようになりました。しかし、ネットスケープも依然としてファンを獲得していたこともあり、数年間バチバチの状態でした。

この第1次ブラウザ戦争で勝利をしたのがIEでした。

理由としては先ほどの無料で使える点に加えて、開発における利便性が高かったことも挙げられます。

ブラウザで表示されるWEBページはHTML、CSS、JavaScriptを使用して作成します。HTMLもCSSもJavaScriptも指折りの有能なエンジニアの人たちが日々より使いやすく、多くの機能を備えるために努力をして、バージョンアップをしてきました。

その機能をブラウザでも表示出来るようにIEやネットスケープでもそれに合わせてバージョンアップをしなければいけません。

当時のIEはそのスピードが非常に早く、WEB開発者にとっても使い勝手が良いブラウザでした。

その点がネットスケープと比較して優れていたこともあり、ネットスケープは廃れてIEが選ばれるようになりました。

※サポート終了前のIEは当時のネットスケープの立場になっていましたが・・・

正真正銘世界トップシェアのブラウザだった

2000年頃のIEは世界トップのブラウザとして君臨していました。

引用:Usage Share of Internet Browsers 1996 – 2019

この画像を見ると一目瞭然ですね。

2004年当時は世界シェアの95%以上がIEとなっていました。つまりは当時IEを使っている人しかほとんどいない状態だったわけです。今ではその影もない状態なのでIE全盛期を知らない世代の人からすると驚くかと思います。

私も当時小学生でIEでおもしろフラッシュ倉庫をよく見ていましたので、本当にお世話になりました。

ちなみに現在のブラウザシェアはこちらです。

分かりやすくすると、、、

こんな感じです。

2022年現在はトップシェアのChromeとそれに次ぐSafariだけで83.96%、IEの後継版であるEdgeが3.99%であり、IE(サポート終了前)に至っては0.64%しかありません。つまり、全盛期と比べて148分の1ほどに落ちてしまったということです。

やはり何といってもスマホの登場によって、WEB閲覧がPCからスマホへ移っていったことが何より大きいです。

スマホとPCでアカウント情報をやり取りできるChrome、iPhoneにデフォルト搭載のSafariと比べるとPCのみ対応のIEは大きな痛手だったわけです。

まあ、2005年から2022年なので17年でこうなるということはWEBの世界は時代の流れが速いですね、、、

それでも、2010年頃までは世界シェアの50%は持っていたわけですから凄かったのは言うまでもありません。

まとめ

IEは初めて無料で手に入るブラウザとして登場した
ネットスケープに勝って2000年代初頭は「ブラウザ=IE」だった
世界シェアの95%を獲った時代があった


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